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後遺障害について

- 遷延性意識障害(植物状態)

Residual Disability

遷延性意識障害(植物状態)

遷延性意識障害とは

遷延性意識障害とは,持続的な意識障害・昏睡状態であり,事故等の場合,外力による脳損傷(脳挫傷,びまん性軸索損傷等)によって発症します。
いわゆる「植物状態」などと呼ばれる状態です。

遷延性意識障害の後遺障害等級

「神経系統の機能又は精神に著しい生涯を残し常に介護を要するもの」として,要介護の後遺障害等級第1級に該当する後遺障害です。

損害賠償項目

遷延性意識障害の後遺障害が残存する被害者及びそのご家族は,事故以降,それまでとまったく異なる生活を強いられます。
入所期間や病床数等との関係で,病院,介護施設を転々としなければならないケースや,自宅介護が必要となるケースもあります。
多くの介護においては,体を拭くなどの整容,更衣,排泄管理などがあるほか,室温管理,呼吸を確保するための痰の吸引や,床ずれ(褥瘡[じょくそう])防止のための体位変換などを夜間も定期的に実施する必要があります。

特に遷延性意識障害の後遺障害であることで争点となりやすい損害項目(法的相場よりも低額な提示がされやすい損害項目等)としては,例えば,次のようなものがあります。

  • 付添費用
  • 介護費用(施設費用やヘルパーなどの職業人介護費用/近親者介護費用。将来分含む)
  • 慰謝料(入通院慰謝料,後遺障害慰謝料)
  • 近親者固有の慰謝料
  • 自宅改造費(介護用ベッド等将来分含む)
  • 介護用車両の購入費,改造費(将来分含む)
  • 介護雑費(カテーテル,おむつなど将来分含む)
  • 先進医療費
  • その他

ただし,あくまで例示にすぎず,個々の事案に応じ,介護生活のため支出を余儀なくされるようになったあらゆる費用について,賠償されるべき損害を洗い出す必要があります。

事故状況及び過失割合について

重篤後遺障害事案においては,過失割合の違いによって,数千万円から億の違いが出ることも多くあります。

しかし,事故状況および過失割合に関しては,被害者本人が話すことはできないため,「目撃者がいない」,「周囲の防犯カメラ映像がない」,「ドライブレコーダー映像がない」などといった場合には特に,加害者本人の供述を頼りにせざるを得ない部分が出てきて,その供述の信用性も含めて,争いが生じるケースも多くあります。
このようなケースでは,事故鑑定,事故状況分析や,被害者の身体的損傷状況,車両損傷状況,道路状況,道路上の痕跡,散乱物の痕跡などといった客観的な状況によって,一定の調査が可能です。

この事故状況の調査は,刑事罰のため,まず警察などの捜査機関によって行われますが,刑事事件においては,罪となる事実の認定の方が重要とされます。そのため,加害者本人が罪自体を認めている場合などには,罪となる事実以外の事実(しかし,民事上の両者の過失割合を判断するうえでは重要となる事実)については,それ以上の調査や精査がなされないまま事実認定されて刑事罰が下されてしまう事例もあります。

当事務所においても,刑事事件にて事実認定がなされた後(確定後)に,認定されている事故状況が異なるとしてご依頼となった民事事件(損害賠償請求事件)で,事故現場や車両状況などを調査し,改めて刑事記録などを精査したうえで,真実と考えられる事故状況を主張し,刑事事件での認定事実と異なる事実の認定を得た民事判決獲得の経験があります。

したがって,警察などの捜査機関の事故調査に頼りきりにならず,早めの証拠保全活動が重要になります。
また,ドライブレコーダーの取り付けなどを強くおすすめしています。

紛争解決について

例えば,ただでさえ急変した焦燥生活の中にあり,「相手方保険会社等との交渉を早く済ませたい」と考えてしまうことは,お気持ちとして無理もないものと思います。
しかし,今後の長期的な将来の生活を考えたときに,補償金・賠償金は,将来の介護費用などとして必要となる費用ですから,当事務所としては,安易に妥協することが良いものとは考えていません。
周りに言われるがまま低額な示談をしてしまい,年数経過した後に,介護費用が不足してしまう,などといった事態は,防ぐ必要があると考えています。

弁護士にご依頼いただければ,交渉業務などは,弁護士に委ねていただくことができます。
また,当事務所では,適正な補償賠償のほか,

  • 成年後見人の選任申立
  • 刑事事件への被害者参加手続
  • 人身傷害保険金・労災保険,または健康保険・介護保険での対応をした方がよい場合のご案内
  • 損賠賠償金の一部先払いの交渉
  • 障害者手帳,医療機関や介護制度のご案内
  • 独立行政法人自動車事故対策機構 NASVA,事後契約型弁護士費用補償会社などといった機関ご利用のご案内

などの,被害者のためのトータルサポートを心がけております。ご相談だけでも,まずはお問い合わせください。