【後遺障害等級2級1号】異議申立（14級⇒2級）・2300万円以上の増額の事案

相談までの経緯

余生を穏やかに過ごしておられた無職・高齢の被害者の方が、道路横断歩行中、車に轢かれる事故に遭い、外傷性くも膜下出血、顔面多発裂創、下肢の複数個所の骨折等の傷害を負いました。

治療を続けましたが、歩行困難等の症状完治しないまま症状固定に至り、これから後遺障害等級認定の結果を待って損害賠償の話に移行していくという最中、別原因にて亡くなりました。
亡くなって約2か月後、上記交通事故の後遺障害に関して、足の瘢痕についてのみ14級（自賠法施行令別表第二第14級5号）との認定の通知がご遺族の下へ届きました。

そのご遺族の方が、後遺障害に関して妥当であるのかどうかを別の専門家に相談したものの、やはり当該認定には納得できないとのことで、当事務所を訪ねられました。

ご相談を受けた結果、14級のみの認定が妥当とは思われなかったので、異議申立及びその後の賠償について、依頼を受け、対応することとなりました。

弁護士の活動

各医療機関のカルテやＸＰ画像、ＣＴ画像等の医療記録を取り付けて調査し、詳細に状況を整理した上で、異議申立を行いました。

異議申立の結果、14級との従前の後遺障害等級認定は覆り、廃用症候群等での2級（自賠法施行令別表第一第2級1号）の認定となりました。

これにより、被害者側ご遺族は、約2400万円の自賠責保険金の賠償を受けました。
そして、14級から2級に覆った後遺障害等級認定の結果を前提として、加害者及び加害者側任意保険会社と交渉し、残支払額550万円の訴外示談解決となりました。

結果

異議申立によって後遺障害等級が覆った結果、少なくとも2300万円以上の増額（※）となり、最終的な本件事故の合計賠償額は、既払金を除き約3000万円となりました。

仮に当事務所にご相談・ご依頼をせずに14級のまま処理していた場合、当該増額分の賠償はなかったことになりますので、適切な賠償金を受け取っていただくことが出来、また、亡くなられた被害者やご遺族の無念を少しでも晴らすことにお力添え出来て良かったです。

「念のため」というご相談でも良いと思いますので、後遺障害等級認定を受けた方は、その妥当性も含め、交通事故に精通した専門家にご相談だけでもしていただくことをお薦め致します。

※自賠責保険金のみ考慮した場合の14級(上限75万円)から2級(自賠算定基準額約2400万円)になったことによる2300万円以上の増額