交通事故
【後遺障害等級14級9号】むちうちで0円の提示から裁判上約1200万円(労働能力喪失期間10年)に増額解決した事例
個人の依頼者様
事案の種類: 人損、後遺障害
手続き(解決方法): 訴訟
後遺障害等級: 併合14級(頸部14級9号、腰部14級9号)
当初提示額: 0円
獲得額: 約1200万円
相談までの経緯
被害者の方は、追突される交通事故にあって以降、局部痛や手の痺れなどの各症状に苛まされ、3年以上にわたって通院を余儀なくされていました。
加害者側任意加入保険会社からは初めは治療費の支払いはありましたが、間もなく打ち切られており、その後は自費での通院を継続されていました。
損害賠償額に関して、加害者からは、その治療費の支払いをもってすでに賠償十分であると主張がありました。
そして、加害者に弁護士が就いて、既払い金を除き損害賠償額が「0円」であることの確認を求める債務不存在確認訴訟が提起されました。
その訴訟対応について、ご紹介を介して当事務所に相談され、依頼されました。
弁護士の活動
裁判の対応をするほか、被害者請求を行い、後遺障害等級として、併合14級(頸部14級9号、腰部14級9号)の後遺障害と認定されました。
これによって、自賠責保険金75万円が支払われました。
並行して、カルテを初めとする医療記録などの取り付けも行い、資料を精査して、損害額を算定の上、改めて反訴提起(損害賠償請求)しました。
争点としては、損害賠償義務のある治療期間、治療費、休業損害、後遺障害の重さなど、多岐に渡りました。
ひとつひとつ証拠を収集して精査、整理の上、丁寧な主張を心がけました。
結果
結果として、裁判所より和解勧告があり、既払い金を除き約1200万円を支払うことでの和解解決となりました。
後遺障害の労働能力喪失期間は、他覚的所見のない神経症状(14級9号)の後遺障害の場合、5年に限定されて認定されることが裁判の趨勢ですが、本件では10年と認定されました。
《内訳》
・治療費全額 (約300万円)
・休業損害 約400万円
・慰謝料 約200万円
・逸失利益 約200万円(労働能力喪失率5%・労働能力喪失期間10年)
・後遺障害慰謝料 110万円
・その他 各相当額
・▲既払金 治療費約200万円(自賠責保険金75万円は遅延損害金充当)
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・残支払額 約1200万円